テキーラといえば、ショットでの飲むという方が多いのではないでしょうか。
ショットの飲み方にも伝統的な飲み方があるということをご存知でしょうか?
またテキーラはショット以外にも多様な飲み方があるお酒です。
今まで飲み方にこだわっていないという方はぜひ本記事を読んでみてください!!
テキーラってそもそもどういうお酒?
テキーラをよく知らない方でも、なんとなく南国のお酒?ちょっと知っている方であれば、メキシコのお酒ということはご存じの方もいらっしゃるかと思います。
ただ同じ南国のお酒、サトウキビを主な原料とするラムとの違いはわからない方も多いのではないでしょうか?
簡単にテキーラの特徴はまず以下の3点をご理解ください。
- アガベという植物で作られた蒸留酒
※ラムは砂糖が原料、ウィスキーは穀物が原料 - メキシコの5つの州でしか作れない
- 度数は35−55度と決められており、多くの銘柄は40度
細かく知りたくなった方はテキーラとは何かを説明した記事をお読みください。
テキーラ ショット(一気飲み)
テキーラをショットグラスに入れて、一気に飲んで、ライムと塩を舐める。
この記事をご覧になった方は、一度はやったことがあると思います。
テキーラ専門サイトなので、以下ではショットについても細かくご説明します。
※決してテキーラのショットを推奨しているわけではありません。人にショットを強要するのは絶対にやめましょう。
テキーラ ショットの由来
テキーラのショットは、原産国であるメキシコで伝統的な飲み方です。
元来は牛のツノの内側をくり抜いたクエルニート(cuernito)と呼ばれるもので飲んでおりました。
以下の写真のようなツノななので、当然立たないので、注がれたら一気に飲むというような飲み方をしていたそうです。
クエルニートは作るのも大変らしく、現代では長いショットグラス(カバジート)に置き換わってきたものの、テキーラを一気に飲むというスタイルが引き継がれてきているのです。
メキシコの伝統的なテキーラ ショットの方法
ショットを飲む作法として、各個人で飲み方はあると思いますが、メキシコの伝統的な飲み方の一つをご紹介いたします。
- ライムを親指と人差指の間に塗って、濡らす
- 濡らしたところに塩を振って塩をつける
- 手についた塩を舐める
- 一気にテキーラを飲む
- ライムをかじる
テキーラのショットで塩とライムを使うのはなぜか
テキーラのショットで塩とライムを伝統的に使うのはなぜでしょうか。
伝統的なやり方ではあるのですが、筆者が聞いたことある以下の2つの説をご紹介します。
- テキーラの味を補完するため
テキーラが持っている味の要素で、甘み・苦味・辛味はある。逆に酸味と塩味は無いので、塩とライムでそれぞれ補っているというのが1つ目の説です。 - 必要な栄養を補給をするため
テキーラを飲むと体に負担がかかるため、ライムでビタミンを補給・胃を保護する。またアルコールを飲んだ際に塩分が欲しくなるので、直接塩を舐めるようになった。
テキーラのショットを楽しむために、度数を知ろう
テキーラのショットを楽しむためには、無理をしないことが一番です。
テキーラは一般的なクエルボなどの銘柄で40度あります。蒸留酒の中ではものすごく強いというわけではありませんが、飲みすぎれば急性アルコール中毒や二日酔い、胃が荒れるなどのネガティブな要素も多いです。
無理せず、また人には強要せずに、適度に自分のペースで楽しみましょう。
テキーラのチェイサー
テキーラの伝統的なチェイサーとしてはサングリータと呼ばれる、トマトジュースとオレンジジュースを混ぜたものがあります。日本では一般的ではないのですが、メキシコではテキーラのお供に飲まれることが多いです。
また前述の通り、テキーラをショットで飲むとなると、大変アルコール度数が高いため、多くの水分を取ったほうが良いため、水やソーダ水、トマトジュースなどが良いです。
テキーラはショットから、徐々に他の飲み方も増えてきている
ただ現在はメキシコでは徐々に廃れており、テキーラの蒸留所によっては、ショットで飲むのは勿体無いからやめてほしいという所すらあります。
日本で一番飲まれる飲み方ではあり、否定されるものではありませんが、酔いすぎるのと味がほぼ分からなくなってしまいます。以下では他の飲み方もご紹介しておりますので、ぜひ色々な飲み方をご覧になってください。
(またやるならアガベ100%のお安めな物でやりましょう。オススメ3選はこちら)
テキーラのショットガン
丈夫なショットグラスにテキーラと炭酸(ジンジャエール)を入れて、手で蓋をして、思いっきりテーブルに打ちつけます。
グラスが壊れたり、テーブルに傷がつくので、お勧めはしないです。
少なくともお店が勧めてきたのでなければ、お店でやるのはやめましょう。
テキーラのストレート
ウィスキー等と同じように、美味しいテキーラはストレートで飲むのが、一番味と香りを感じられます。
別途、ご紹介していますがグラスはワイングラスを小さくしたようなグラスで、香りを立たせつつ、少しずつ飲むとテキーラの個性を一番感じられます。
ストレートに合わせるチェイサーは水や炭酸でも良いですが、トマトジュースベースのサングリータもオススメです。
サングリータはトマトとオレンジを同量にレモンを加えた物です。
塩や胡椒、ウスターソースを加えることで、ツマミ的にも飲めるチェイサーです。
量はストレートと同量を飲むと言われますが、酔いすぎないように私は多めに飲みます。
オススメのテキーラに氷一個だけ加水
テキーラに氷一個だけ入れるアルコール度数が強くてストレートが厳しいという方に是非お勧めしたいのが、小さめの氷を一個だけ入れて飲む方法です。
加水されるのと、温度が下がるので、飲みやすくはなりつつも、味わいが十分に感じられると思います。家で飲むときは、私は結構この飲み方をやっています
入れる氷のサイズはテキーラと同程度の量以下にしたほうが良いです。
あまり大きすぎるとロック的になってしまいますし、水っぽくなります。
テキーラのロック
テキーラのロックロックは温度を下げて、加水する効果があるので、飲みやすさと味わいは十分に感じられます。
ただ冷やしすぎると甘さや香りが感じづらくなるため、繊細な香りの銘柄は上で記載した氷を一個だけ入れるのが良いと思います。
テキーラのソーダ割/水割
ソーダ割はウィスキーやラム、焼酎で定番の飲み方ですが、テキーラでも人気のある飲み方です。
爽やかさが加わり、また個人的には水割りよりも香りが感じやすいと思います。
特にテキーラのアガベらしい青っぽい、リコリス香と呼ばれる香りが感じやすいです。
同じように水割りはテキーラでも、好きな方は多いです。
ソーダ割も水割りもライムを入れたくなったときは、全部絞り切らず、ちょっとだけ絞ると爽やかさが増して、個人的には好きです。
レストランでオーダーすると、完全に絞られて、皮にある苦味まで出ちゃっている時があり、テキーラを楽しめない時があります。
オーダーする時に、絞らずに入れるだけと伝えて、自分で絞るのがお勧めです。
テキーラのカクテル
テキーラは元々カクテルで世界に広がたと言っても過言ではないでしょう。
日本だと有名なのはマルガリータやテキーラサンライズですが、他にもオススメのカクテルをご紹介します。
メキシコで一番飲まれているパロマ
メキシコで一番飲まれているカクテルと言われます。
テキーラとグレープフルーツ、塩とソーダを入れる、爽やかな甘さと苦さ、テキーラの風味を感じやすいカクテルです。
以下のレシピの通り簡単なので、是非試してみてください。
レシピ
テキーラ30mlとグレープフルーツ30mlを氷の入ったグラスに入れて、空いているスペースにソーダを注ぐ。好みで塩を入れる。
ストローハット
ストローハットストローハットはテキーラとトマト、レモンなどを加えたカクテルです。
作り方は氷の入ったグラスにテキーラ30mlとトマトジュース、レモンを絞ります。
ウォッカで作るとブラッディマリーですね。
アレンジで塩やウスターソース、チリを加えると、ツマミとテキーラを同時に飲むような雰囲気になります。
マルガリータ
アメリカで大人気となり、テキーラが世界中に広まったきっかけとも言われるマルガリータです。
レシピはいかが一番一般的なものです。
シェイクなのでシェイカーが必要になりますので、持っていない方はバーで飲むのが良いかと。
レシピ
グラスを塩でスノースタイルにする
(縁にレモン果汁を塗って、塩をつける)
シェイカーにテキーラ30ml、コアントロー15ml、レモン15mlと氷を入れてシェイク
※上記写真のは正確に言うとパーフェクトマルガリータです。
https://www.bacardijapan.jp/cocktails/recipe/perfect-margarita/
テキーラサンライズ
日本だとその見た目の綺麗さから結構有名ですね。
下にグレナディンシロップを沈めることで、日の出のようだからこの名前になっているらしいです。
レシピはテキーラ1/3とオレンジジュース2/3をステアして、底にグレナディンシロップが沈むようにゆっくりと入れます。
グレナディンシロップがご家庭にないことも多いかと思うので、バーで飲みましょう。
カクテルに合うテキーラの銘柄
カクテルに合う銘柄は、ロスアルトスよりもバジェス地方の方が、割材に負けない辛さや苦味があります。
レポサドくらいの若干熟成感があるほうがあっていると感じます。
私は1800のレポサドやアガヴァレスのシルバーを使うこと多いです。
どちらも2,000円代で買えることが多くおすすめです!(2024年5月現在1800は2千円台だと厳しい状況です)
エラドゥーラのプラタはブランコ扱いですが45日間熟成がありマッチしていると思います。
逆にレポサドは11ヶ月熟成と樽のニュアンスが出過ぎている&値段も若干張るのでもったいない気がして使いません。
番外編:アガベブームとアイスの実カクテル
最近はアガベブーム(AGAVE BOOM)という銘柄がロスアルトスとバジェスのアガベをミックスした銘柄で、どちらの産地の特徴もあり、結構カクテルに使っています!
甘味・旨味・香りがしっかりと強いので割材の味に負けないので、おすすめです。
デザートで買ってきたアイスの実とアガベブームで作ったカクテルが美味しかった&Twitterでご好評いただいたので、ご紹介します。
(以下のアイスの実はどちらも限定味ですが、柑橘系なら塩を入れてパロマ風で塩入り、甘いフルーツなら塩無しでアガベブームと合わせると大変美味しく出来上がります。)
【アガベブーム×アイスの実①(パロマ風)】
- アイスの実(濃いブラッドオレンジ)を5個位グラスへ
- アガベブーム45ml上から注ぎアイスを溶かす
- 氷を入れて塩を軽く入れる
- 炭酸でフルアップしてステア
【アガベブーム×アイスの実②(濃〜い白桃)】
- アイスの実(濃い白桃)を5個位グラスへ
- アガベブーム45ml上から注ぎアイスを溶かす
- 炭酸でフルアップしてステア
- (ライムorレモンを少し垂らすとスッキリするので、お好みで入れてみてください)
輸入会社さんのアガベブーム直販サイトで買えますので、ぜひ!(楽天・アマゾンでは取扱ないようです)
上のカクテル以外にも、ストレートや炭酸割りでも大変美味しいのでイチオシ銘柄です!!
テキーラの知識を深めたい方は以下をチェック!
筆者渾身のテキーラ解説動画
筆者のおすすめテキーラ
テキーラの基礎知識
テキーラの一歩進んだ知識
著者情報
- 著者名:テキーラダディ
- 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
- 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
- テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。
Twitterはおすすめ銘柄などを発信
筆者のインスタでは蒸留所の美しい風景などをアップしています。ぜひフォローしてください!
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