皆様も一度は人生で飲んだことあるであろうカクテル、テキーラサンライズ。
日本でも有名ですが意外と自身で作ったことがない人も多いのではないでしょうか。
テキーラサンライズの歴史、作り方、度数、オススメのグラス、必要なお酒を紹介してまいります。
テキーラ サンライズの歴史
テキーラサンライズの発祥
テキーラサンライズの発祥は諸説あるようです。一つは現代のオレンジを使ったレシピとは全く違う1930−1940年代にアリゾナ州のアリゾナビルトモアホテルで提供されていたとのことです。(英語版ウィキペディアのテキーラサンライズ項より)
アリゾナ・ビルトモアホテルで提供されていたレシピはテキーラ、クレーム・ド・カシス、ライムジュース、ソーダ水が材料だったようで現代のレシピとはだいぶ違うようです。
現代のオレンジが使われているレシピは一説には禁酒法時代の末期(1930年前後?)にメキシコのティファナにアメリカ人たちが週末に飲みに来ていたときのカクテルリストにはあったようです。(https://www.esquire.com/food-drink/drinks/recipes/a3666/tequila-sunrise-drink-recipe/より)
今と同じレシピのカクテルは、1970年にサンフランシスコ北部のカリフォルニア州サウサリートのトライデントというレストランで働いていたボビーロゾフ氏とビリーライスによって考案されたとのことです。
テキーラサンライズの躍進
発祥の説は色々とありますが、世界的にテキーラサンライズが有名になったのは間違いなくローリング・ストーンズのおかげであることを疑う人はいないと思います。
上記のトライデントというレストランでのプライベートパーティを皮切りに、ローリング・ストーンズは1972年の全米ツアーをスタートさせたのです。トライデントで飲んだテキーラサンライズを大変気に入ったローリング・ストーンズのミック・ジャガーは全米ツアー先でこのカクテルを頼みまくったそうです。このツアーの名前を「cocaine and tequila sunrise tour」(コカインとテキーラサンライズのツアー)と名付けたそうです。
その翌年、イーグルスはアルバムの一曲をテキーラサンライズと名付け、リリースします。ロックミュージシャンに愛されたことで、テキーラサンライズは全米・全世界へと広まっていきます。
その後1988年にはテキーラサンライズというメル・ギブソン主演の映画も作られる。
日本におけるテキーラサンライズ
日本では1990年以降にカクテルのレシピ本にも記載されるようなったようです。(https://plaza.rakuten.co.jp/pianobarez/diary/201808220001/より)
日本では居酒屋やカラオケでもテキーラサンライズを飲めることは多いような印象があります。背景は色々とあると思いますが、筆者が学生だった2000年代前半には飲み放題でも選べた印象です。
おそらくはアルバイトの学生でも比較的作りやすいレシピでカクテルっぽいものを提供可能だったため、居酒屋メニューでも市民権を得たのかと思います。
テキーラサンライズの作り方
作り方は大変シンプル
テキーラサンライズの作り方は以下の通り大変シンプルです。
誰でも簡単に作れます。あえて注意するのは、テキーラサンライズは下にグレナディンシロップが沈み、上にオレンジとテキーラの液で二層に分かれるようにする必要があります。
テキーラサンライズを作るときの注意点
テキーラサンライズは大変シンプルなカクテルですが、グレナディンシロップを注ぐときだけ注意してください。ドボドボとグレナディンシロップを注ぐとオレンジ色の部分とグレナディンシロップが混ざってしまいます。
ただ繊細になりすぎる必要はなく、ある程度ゆっくり注げば二層になります。
きれいに二層に分けようとする場合、グレナディンシロップをスプーンなどをグラスに当てながらなスプーンに這わせて注ぐときれいに二層になります。
テキーラサンライズの度数
テキーラといえば強いお酒というイメージが強いですが、上記レシピで作ると氷の溶け方にもよりますが、だいたい8〜10度程度になります。(氷が一切溶けなくても12度/テキーラ40度の場合)
ビールよりちょっと強いですが、甘いため一気飲みできるようなお酒でもないですので、ゆっくりと味わえば決して強いカクテルではないですね。
お酒が弱いという方はテキーラの量を半分程度に減らせば、ビール以下のアルコール度数でも楽しめると思います。
テキーラサンライズのアレンジ
テキーラサンライズが甘すぎるという方も多いかと思います。
オレンジジュースにグレナディンシロップを入れるので、甘すぎるという方もいらっしゃると思います。そのような方におすすめしたいのは上のレシピで作ったテキーラサンライズに同量程度をソーダを入れます。
混ぜるとさっぱりとした味わいになり、個人的にはおすすめです。
オレンジ&テキーラ混ぜる→グレナディンシロップ入れる→炭酸水の順番にすると三層っぽく作れます。
テキーラサンライズの正しい飲み方(混ぜる?混ぜない?)
テキーラサンライズはキレイに二層になったカクテルなので、飲むときに混ぜるべきか混ぜいないべきか迷いますよね?
正解は特になく、好みで決めて良いと思いますが、筆者のオススメは混ぜて飲むスタイルです。
混ぜたほうが、テキーラの香り、オレンジの甘さと酸味、グレナディンのベリー系の味わいが混ざって美味しく飲めます。
混ぜないと最後にグレナディンが濃くなり、味変は楽しめるものの、最後が甘すぎると思います。
テキーラサンライズにピッタシのテキーラ、他の原料
テキーラサンライズに合わせるべきテキーラ
テキーラには原料のアガベという植物を100%使用したプレミアムテキーラと、49%以下を他の糖分を使用したミクスト(混合物)があります。
テキーラサンライズはオレンジジュースの甘さとグレナディンシロップの甘さがシッカリとあるため、ミクストテキーラでは味わいがボヤケてしまうため、100%アガベのプレミアムテキーラを使用したほうが良いと思います。
またテキーラの香りは強い方が個性が出て良いですが、熟成感が強すぎないほうが良いと思います。(樽感強いとオレンジジュースに合わないと個人的に思います)
バジェス地方というエリアで作られた、ブランコ(熟成なし)かレポサド(1年未満の熟成)がオススメで、具体的には以下の3銘柄です。
アガバレス
バジェス地方でもテキーラ村で作られているアガバレス。
2,000円以下で購入可能ですが、アガベ100%でしっかりとした味わいがあるため、おすすめです。
アガベブーム
ロスアルトスとバジェス地方という2つの産地の原料を使用しているアガベブーム。
いろいろなタイプのカクテルに使えるので、使いやすいです。
テキーラサンライズに合わせるべきグレナディンシロップ
オレンジジュースはスーパーやコンビニなどでも買えるので、お好みの100%果汁を選んでください。
グレナディンシロップは酒屋などでしか買えませんが、売っている種類が少ないです。
オススメはMoninというフランスはブルージュ発祥のシロップです。
テキーラサンライズ以外だとあまり使わなさそうという方は250mlもあるので、こちらがおすすめです。
テキーラに興味を持った方に
テキーラのことがもっと興味出たら以下のリンクに色々とテキーラのことを記載しておりますので、読んでみてください。
筆者渾身のテキーラ解説動画
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テキーラの基礎知識
テキーラの一歩進んだ知識
著者情報
- 著者名:テキーラダディ
- 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
- 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
- テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。
Twitterはおすすめ銘柄などを発信
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