本日は以前もプリメロ(クリア・アネホ)でご紹介した、ルナズールのブランコをご紹介してまいります。
日本の国内と海外でだいぶメジャー度合いが違う?
日本の国内流通は「やまや」のみ
以前もご紹介しておりますが、日本の国内への輸入はやまや・イオン系のインポーターのコルドンヴェール社が務められています。そのため日本国内では店舗・ネット通販では、やまやでしか買えなさそうです。
アメリカでは、そこそこのメジャーブランドなルナズール
海外では結構な範囲で流通しているようで、英語版サイトが存在していたり、テキーラマッチメーカーでは190件以上はレビューされています。190件と言うと、日本でも大人気のカスカウィンのブランコが同程度なので、中々メジャーな銘柄であることがわかるかと思います。
ちなみにちゃんとブランドのインスタまで作っています。
ブランドのオーナーはクエルボ創業家
ルナズールのオーナーはJose Antonio deCuervoというクエルボ創業者の7代目の子孫であるFrancisco Beckmannが設立・経営しています。
2大テキーラのうち、サウザはオーナーは創業家ではなくなっており、現在はサントリー子会社のサントリービームの経営になっています。一方、クエルボは一度ディアジオという世界トップクラスのスピリッツ会社と買収合戦が起こったものの、現在も創業家子孫のJuan-Domingo Beckmannが経営しています。
ルナズールブランコの作り方
特筆する作り方は海外サイトなどを巡回しても見当たらず、バジェス地方のアガベを使い、アウトクラベで加熱し、単式蒸留機で蒸留と言った流れです。今どきのバジェス地方のベーシックな作り方をしています。
(参照:アガベについて/アウトクラベなどの加熱や蒸留について)
ただ今回改めて米国のルナズールのブランドサイトを調べていて面白かったのが、2007年から蒸留所の責任者についているのがフランシスコ・キハノ(Francisco Quijano)という方です。
この方はずっとテキーラ業界で製造に関わっているようですが、2005年から2007年までNational Tequila Chamber of Producersという組織の代表者(President)だったようだったそうです。
よくテキーラ業界で名前が出る組織ではCNIT(和名:全国テキーラ産業会議所、スペイン語名:Cámara Nacional de la Industria Tequilera /英名:The National Chamber Of The Tequila Industry )という組織があるのですが、どうやらこれではなさそうです。
おそらくはCNITがテキーラの製造会社の組合だとすると、キハノ氏は生産している人々の組合の責任者だったのではないかと思います。
ただ言えることとしては、キハノ氏がテキーラ業界に長く関わり重鎮であることは間違いなさそうです。
(現在、Lunazulのサイトで問い合わせしたのですが、数日経っても返信がないため、一旦記事は公開しますが、返信がありましたら更新します)
ルナズールの味わい
そんなキハノ氏が作るルナズールの味わいをご紹介してまいります。
まず飲む前に香りを確認してみると、アウトクラベらしい青っぽいアガベの香り、胡椒っぽさを感じます。ちょっとアルコール感もこの価格帯にしては強い気がします。
口に含んでみると、軽くもなく重くもない甘さ、しっかりとした辛さが出ます。個人的にはちょっと辛すぎるかなぁという印象です。
飲み込んでみて、アフターノートとしては青りんごっぽい爽やかな香りがあり、これは好きです。
オススメの飲み方
おすすめしたい飲み方はロックかソーダ割りです。
ストレートだと個人的に辛さが強いかなと感じます。一方、ロックやソーダ割りだと後味の青りんご感も感じられ、胡椒のニュアンスが強く出なくて、良いと思います。
あとはストローハットやパロマなどの甘さと塩味が両立した味わいのカクテルなんかも合うと思います。
定性情報
NOM:1513
蒸留所:Tierra de Agaves, S. de R.L. de C.V.
エリア
蒸留所:ハリスコ州バジェス地方
アガベ産地:ハリスコ州バジェス地方
加熱方法:アウトクラベ(圧力釜)
搾汁方法:ローラミル
加水:地下水
発酵槽:ステンレス製発酵槽
蒸留回数:2回
蒸留器:ステンレス製単式蒸留器
熟成樽:なし
熟成期間:なし
度数:40度
相場:2,500円(記載時の大体の値段)
おすすめ度:☆☆☆+
※ロック・ソーダ割りはオススメだけど、ストレートは好みじゃないのでこの評価にしました。
(上記はTequila match makerと製造元HPを参考にして作成)
編集後記
買いたい場合は、、、
いかがでしたでしょうか。
ストレートは正直好みじゃないですが、ロックとソーダ割りには最適だと思います!
ヤマヤでしか売っていないのですが、楽天ならヤマヤのネット通販で買ってみてください。
一度飲みたくなってみたという方は、ぜひ以下からご購入してみてください。
(米国はちゃんと自社インスタを作るくらい!日本向けは当然ないです。)
参考サイト
テキーラをもっと知りたくなかった方用リンク集
テキーラ自体をもっと知って、楽しく飲みたいという方は、以下リンクをご参考にしてください。。
筆者渾身のテキーラ解説動画
筆者のおすすめテキーラ
テキーラの基礎知識
テキーラの一歩進んだ知識
著者情報
- 著者名:テキーラダディ
- 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
- 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
- テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。
Twitterはおすすめ銘柄などを発信
筆者のインスタでは蒸留所の美しい風景などをアップしています。ぜひフォローしてください!
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