今回はここ最近、徐々に日本で見るようになってきたカヴァ・デ・オロについてご紹介、主要銘柄のレビューを行います。
超高級なブランドとして売り出したカヴァ デ オロ
日本への輸入について
日本では2017年くらいから輸入され始め、徐々に日本でも広まってきたようです。2020年くらいまではなかなか手に入らないと、街場のバーでも聞いていたのが2021年5月現在はAmazonで徐々に手に入るようになってきたようです。
ただしコロナ禍でダメージの大きなメキシコですので、いつ輸入が止まるかわかりません。このままワクチン普及等により、情勢の安定、輸入が継続がされるよう祈るばかりです。
大変ラグジュアリーな雰囲気
このカヴァ デ オロが飲む前にもっとも印象的な部分としては、ラグジュアリーなブランドであることです。端的に言うと、高いです!日本で現在購入可能な最も安いラインでアネホですが、15,000円です。
と同時、大変ラグジュアリーな雰囲気があり、夜に映えるブランドと言っても過言ではないでしょう。
カヴァデオロは何故か蓋にテキーラが
大変かっこいいカヴァデオロですが、何故か蓋にテキーラが入っています。アメリカ仕様はラベルは違うようですが、蓋にテキーラが入るのは共通のようです。
独特な感じは出ますが、正直蓋に入れる意味は、よくわかりませんね。
現在日本で購入できるCava de oroのラインナップ
日本の代理店(株式会社CAVA DE ORO ASIA)のウェブページを見ると、全6ラインがあるようです(ミニボトル除く)
ただし2021年5月現在、一般に通販などで購入できるのは「アネホ」「エクストラアネホ」「クリスタリーノ」の3種です。
ちなみにクリスタリーノは一度アネホやレポサドなど樽熟成の上、活性炭でフィルターリングすることで、色や雑味を取り除いたもののことを言う。
Cava de oroの生産者
カヴァデオロはTequilerIa Puerta de Hierro INCという蒸留所運営会社によって製造されております。この会社は3世代目になるようです。現在のテキーラ業界は新興企業もたいへん多いためその中では、それなりに長く営業している方でしょう。
蒸留所はテキーラ村から南東に20kmも行かないエリアにあり、バジェス地方に位置しております。カヴァデオロ以外にもいくつかブランドを作っているようですが、日本でよく見かけるブランドはないようです。
作り方と味の特徴
日本で現在購入できる「アネホ」「エクストラアネホ」「クリスタリーノ」の3種の作りかと味をご説明してまいります。
作り方
まず共通する作り方の特徴としては、アガベを蒸留所の敷地内で栽培しているようです。(米国向けサイトより)
アガベの加熱については、マンポステラを利用し、しっかりと熱を入れているようです。後述しますが、味わいが大変芳醇で甘いですので、紛れもないマンポステラだと思います。
他はローラーミルで搾汁、醸造はステンレス発酵槽をつかうなど一般的な製造工程かと思われます。
樽については、アネホとエクストラアネホがアメリカンホワイトオークを使用。クリスタリーノはフレンチオークを利用しているようです。フレンチオークのみを使うクリスタリーノは珍しいと思います。
味の特徴
アネホ
香り:花の蜜を思わせる香り、香ばしいナッツ、バニラ、シナモンの香りがする。しっかりと加熱されたアガベの印象は受ける。
味わい:パンチのある甘さだがあとにすごい引くわけではない。日本のみりんを想起させる。
辛さと苦さはこの中では一番感じる。ただ一般的なバジェスの高級テキーラの中では、しっかりと処理がされている印象。
エクストラアネホ
香り:アネホよりも濃厚さが増して、更に南国の花を思わせる香り、オレンジピールにチョコをかけたような甘い香り。アネホ同様にテキーラであることは忘れさせないアガベ感は感じる。
味わい:甘さの濃厚さが増しており、キャラメル感やナッツ感を感じる。アネホよりも長く甘さの余韻がある。雑味がないスーッとした甘さ。
クリスタリーノ
香り:プラムっぽい甘さ、オレンジの香り、ミネラル感を感じます。
味わい:甘さの質がエクストラアネホとも変わっており、濃厚さはあるものの、ふんわりした綿あめのようなふわふわした甘さ。後味は柑橘のニュアンスが感じられる。
個人的なオススメ順位
それぞれ特徴ある味わいで、かつ値段もお高めなので評価が大変つけづらい銘柄です。
ただ今回ミニボトルで買ってみて、次回フルボトルで買うかどうかで、順位をつけると以下です。
- エクストラアネホ
この濃厚さと多様な香りは良い。3万円は悩むところではあるが、高級なエクストラアネホは同程度以上の値段は全然することを考えるとこれかなと。 - アネホ
大変美味しいがエクストラアネホに比べると、なんとなく粗がある。ただただ値段的に高い。 - クリスタリーノ
美味しいのですが、正直活性炭できれいになりすぎているという印象。5万円出すかと考えると、正直迷う。
一番のオススメはまずミニボトル100mlを買ってみるです!
正直、ミニボトルはだいぶ割が良いです。通常ミニボトルになると液量あたりで2倍の値段になることがザラですが、こちらは1.2倍前後で収まっているので、おすすめです。
オススメの飲み方
飲み方はストレート一択だと思います。正直、テキーラが苦手な人が感じる嫌な感じはないと思うので、ストレート一択。どうしてもアルコール感が気になるのであれば、氷を一個だけ入れて、若干加水したほうが良いかも。
ただし、あまり冷やしすぎるとせっかくの香りがもったいないので、ロック早めたほうが良い。
定性情報
NOM:1477
蒸留所:TequilerIa Puerta de Hierro INC
エリア
蒸留所:ハリスコ州バジェス地方(アガベも同様と推察)
加熱方法:マンポステラ
搾汁方法:ローラーミル
加水:不明
発酵槽:ステンレス製発酵槽
蒸留回数:2回
蒸留器:ステンレス製単式蒸留器
熟成樽:アネホ/エクストラアネホ→アメリカンホワイトオーク、クリスタリーノ→フレンチオーク
熟成期間:アネホ→2年、エクストラアネホ/クリスタリーノ→5年
度数:40度
相場:アネホ→1.5万円/エクストラアネホ→3万円/クリスタリーノ→5.6万円(記載時の大体の値段)
おすすめ度:アネホ→☆☆☆+/エクストラアネホ→☆☆☆☆ー/クリスタリーノ☆☆☆
(上記はTequila match makerと製造元HPを参考にして作成)
編集後記
買いたい場合は、、、
いかがでしたでしょうか。
高級テキーラ、ミニボトルもフルボトルも全部買うという方は、以下から是非ご購入してラグジュアリーな夜をお楽しみください。
テキーラをもっと知りたくなかった方用リンク集
テキーラ自体をもっと知って、楽しく飲みたいという方は、以下リンクをご参考にしてください。。
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著者情報
- 著者名:テキーラダディ
- 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
- 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
- テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。
Twitterはおすすめ銘柄などを発信
筆者のインスタでは蒸留所の美しい風景などをアップしています。ぜひフォローしてください!
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