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マイケルジョーダンも参画しているテキーラ、Cincoro

シンコロ ★★★以下

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直近、セレブリティがブランドオーナーになっているテキーラを当サイトでは紹介してきましたが、今回もそのシリーズでマイケルジョーダンなどのNBAチームのオーナーたちが作っているCincoroテキーラについて紹介してまいります。

バスケ界のオーナー達とCincoro

前述の通りCincoroはNBAのチームオーナーが合同で作っているブランドです。それぞれの持っているチームなどについて、またどのような経緯でブランド設立に至ったのか説明してまいります。

Cincoroに参加するNBAのチームオーナーたち

筆者(1980年代生まれ)くらいの世代だとNBAに興味がなくてもマイケルジョーダンといえば誰もが分かるようなレジェンド選手です。またマイケルジョーダンは現役時代を知らない人でも、ナイキのスニーカーブランド(エア・ジョーダン)になったりとご存じの方も多いかと思います。そんなマイケルジョーダンがブランドオーナーの一角であるCincoroですが、その他のCincoroに参加しているチームオーナーは以下のとおりです。

  • Wesley Edens (WE): Milwaukee Bucks(バックス)
  • Jeanie Buss (JB): Los Angeles Lakers(レイカーズ)
  • Michael Jordan (MJ): Charlotte Hornets(ホーネッツ)
  • Wyc Grousbeck (WG): Boston Celtics(セルティックス)
  • Emilia Fazzalari (EF, Wyc Grousbeck’s wife): Wyc Grousbeckの奥さんでCincoro TequilaのCEO(自身のチームは無し)

フォーブスによるとレイカーズの資産価値は2022年現在55億ドル(7,700億円/1$=¥140換算)もあり、セルティックスも35億ドルの価値があるというこで、オーナーたちは全員ビリオネアといっても過言ではないでしょう。

引用:Forbesより/PAUL ARESU

Cincoroテキーラを作った経緯と名前の由来

そんなビリオネア集団が2016年に5人がニューヨークでディナーを楽しんだ際、全員が好きなテキーラをみんなで作ろうという話になったそうです。その3年後、2019年に無事にテキーラの発売に至ります。

またCincoroの名前の由来はスペイン語で”Cinco”が数字の5、”Oro”は金という意味で、5人のオーナーで作るゴールドクラスのテキーラという意味合いだそうです。

今回のCincoroにおいては、どうか分かりませんが、“テキーラの◯年前からテキーラのブランド作りを考えていた。”といあったエピソードは、眉唾ものである事が多いと感じます。

特にセレブ系ブランドは2017年にジョージ・クルーニーがカーサミーゴスを約1,000億円で売却後に、雨後の筍のようにブランドが乱立されます。今回のCincoroの他にも818、Teremanaといったブランドが立ち上りてした。カーサミーゴスが高値で売却できたから、飛びついたといった指摘を避けるために、◯年前から検討していたというエピソードを作っているのではないかと個人的には邪推しています。

Cincoroテキーラの売れ行き

2022年の情報によると3年間で150万本を販売しているそうです。先に紹介したTeremanaや818に比べると本数は少ないです。ただし単価が大きく異なり、Cincoroは$75、Teremanaは$29、818は$45と値幅に差があります。後述しますが、正直コストがかさむような作り方はしていないように見受けられるので、利幅はだいぶ大きいのではないかと推察されます。敢えて言うなら、豪華かつ輸送コストがかかりそうな、瓶は他のブランドよりも高くなりそうです。

Cincoroテキーラの製法

前述の通りCincoroテキーラは結構ベーシックな作り方をしているテキーラです。作っている蒸留所から製法までご紹介します。

Cincoroを作っている蒸留所

テキーラに馴染みがない方には違和感あるかも知れませんが、テキーラはOEM生産が盛んなお酒です。ブランドオーナーが自分では蒸留設備を持たずに、OEM先の蒸留所に委託して、製造してもらうのです。

CincoroはDestiladora del Valle de Tequila (Casa Maestri)という蒸留所で作っております。この蒸留所はAgavalesという銘柄が日本だと最も売れているブランドで、日本のTOP5ブランドに入っております。

他には電気自動車で有名なTeslaのテキーラなども製造している蒸留所となります。
OEM製造が大変多く、多品種大量生産を得意とする蒸留所となります。

Cincoroの作り方

Cincoroは比較的ベーシックな作り方をしております。特徴的なのは原料となるAgaveを2つのエリアから採取し使用していることです。ロスアルトス地方と呼ばれる肥沃な高地のエリアと、バジェス地方と呼ばれるテキーラ村やテキーラ火山があるエリアの二箇所です。ロスアルトスのほうがアガベが大きく濃厚な甘さ、バジェスのほうがアガベが比較的小ぶりでストレートな甘さが特徴であると言われております。

その他は、結構ベーシックな作り方をしております。

作り方の細かな解説は以下の解説動画を御覧ください(これを見ると、一気にテキーラ通になれます!

  • アガベの糖化:糖化するための加熱は石釜(Horno de manposteria)と高圧での圧力釜(Autoclave)
  • 搾汁:ローラーミル
  • 発酵:ステンレス製発酵槽
  • 蒸留:ステンレス製の蒸留器で2回蒸留(銅製コイル使用)
  • 熟成:テネシーウィスキーの樽で熟成
    (レポサド8−10ヶ月、アネホ24−28ヶ月、エクストラアネホ40−44ヶ月、ゴールドはすべてをブレンド)
テキーラ有識者によるテキーラ概論

ここまででCincoroテキーラをすでに飲みたいという方はぜひ以下から購入なさってください!

肝心のCincoroテキーラの味わい

今回はまずブランコの味わいレビューしてまいります。

ブランコ

  • 味わい
    • 香り:加熱したアガベ、バニラ、シトラス
    • 味:キャラメルみたいな香ばしい甘さ、辛さ、苦さも一定あり
    • アフターノート:アガベの甘さとバター、口に甘さが残る
      全般的に添加物であろう甘さが口に残る。余韻とも言えるが、複雑性にかけており、そこまでの銘柄ではない。
  • おすすめの飲み方
  • ○ロック、△ストレート、ソーダ割り
    正直、甘さがきつくて、おすすめはしづらいが、あえて言うならロックでレモンを絞って、スッキリさせるのが良いかと。
  • Tequila Daddy’s Point:☆☆☆
    値段を考えるとお薦めはできない。ボトルがかっこよい以外はあまり売りポイントが無いかもしれないと感じる。

編集後記

今回はCincoroテキーラについては、他のテキーラブランドあまり良い評価はできませんでした。逆に言うと、もっとコスパが良くて素晴らしい味わいのテキーラは世の中に溢れております。他の素晴らしいテキーラのみをご覧になりたい方は以下をご覧ください。

おすすめ銘柄
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著者情報

  • 著者名:テキーラダディ
  • 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
  • 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
  • テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。

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