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プレミアムブランドのパトロンを解説&レビュー

パトロン テキーラ銘柄紹介

本サイトはテキーラの魅力を発信するため、未成年者の閲覧を禁止いたします。

本日は世界的なプレミアムブランドのパトロンというブランドの解説ならびにレビューをしてまいります。

プレミアムテキーラのブランド代表

パトロンの創業

テキーラは御存知の通りメキシコでしか作ることができないお酒になります。一方、最近はジョージ・クルーニーやケンダル・ジェンナーといったアメリカのセレブがテキーラづくりに乗り出しております。
パトロンはその先駆者ともいえるブランドで、アメリカでヘアケア用品を販売していたジョン・ポール・デジョリア(John Paul DeJoria)という人物が事業パートナーと共同で設立したブランドです。

ディジョリア氏(Frobes Japanより)

ディジョリア氏は、裕福とは言えない幼少期を過ごし、その後成功したアメリカンドリームを実現した方としてアメリカでは有名人だそうです。両親の離婚によりシングルマザーの母親が育てられないということで、一時期里親に出されたそうです。その後、母親のもとに戻ったあと、生活のために子供のときに新聞やクリスマスカードを売ってお金を稼ぐなど、たいへん厳しかったようです。
その後、海軍に勤めたり、ヘアケアのブランドを設立などしていき、1989年にPatronを創業します。
(参考:Wikipedia英語版ディジョリア氏ページより

パトロンの伸長

当時、アメリカではテキーラの徐々に需要が伸びてきており、特に1990年代前半からテキーラブームが起きていました。そのような情勢の中、最高品質のテキーラを作った上で、自身のアメリカにおける美容室ネットワークなどでプロモーションを行いました。
優良な顧客たちはパトロンに惚れ込んだ結果、どんどん口コミでブランドを広げたことで今の世界的なブランドである地位を築き上げたそうです。
俳優・監督のクリント・イーストウッドでさえもパトロンのファンであると言われるほどです。

本格的な作り方をするパトロン

セレブ向けテキーラというと、見た目だけキラキラしていて、中身を伴っていなさそうと思われれそうですが、そんなことはなくしっかりと作られております。

丁寧に長期間作られたアガベ

パトロンは原料のアガベづくりにもこだわっており、独特な甘味を出すために糖度に一定の基準以下のものは採用しないようです。
またアガベの栽培年数は8年程度と自社のサイトでも記載されております。

また収穫したアガベは通常、カットせずに加熱されるのですが、パトロンでは熱の通りやすさから1/6にカットされ、苦味のもととなるコゴージョも取り除かれます。
アガベをもっと知りたい方向け記事

1/6にカットされてマンポステラ(レンガ釜)に送られるアガベ
東京カレンダーより)

タオナとローラーミルを活用するパトロン

圧搾してアガベから糖分を抽出するとき、パトロンではタオナとローラーミルの2種類の手法を活用します。
タオナとは巨大な石臼を転がして圧搾する手法です。
ローラーミルに比べて、手間と時間、圧搾率が悪いので現代ではあまり使われなくなっておりますが、一部機械化することでパトロンでは採用しております。

またタオナで圧搾した後、絞りカスのバガスと呼ばれる繊維を発酵槽に入れることで、バガス香(麦わらのような香り)と呼ばれる香りを出します。
パトロンではタオナ圧搾は半分、ローラーミルが半分のようですが、日本で売られているタオナ圧搾のものは7千円程度は少なくとするものばかりです。
パトロンは半分程度の使用量とはいえ、正規品で5,000円台(並行だと3,000円台!)で買えるのは大変ありがたいと思います。
タオナ・圧搾などを知りたい方向け記事

パトロンのタオナ(東京カレンダーより)
ローラーミル(東京カレンダーより)

パトロン以外にタオナとローラーミルの併用で、比較的コスパが良いブランドとしてはオルメカ・アルトスが代表的なブランドです。3千円台で同様に買えるので、ぜひオルメカのページをご覧いただき、お試しください。

パトロンの熟成方法

多くの蒸留所は1種類の樽を使用した上で、味の均一化のためにブレンドすることは多いですが、パトロンでははじめから複数の樽を使用するようです。通常ラインにすべて使われているわけではないと思いますが、「フランス産アリエオーク」「フランス産リムーザン オーク」「ボルドーの赤ワイン中古樽」「ハンガリー産オーク」「リムーザンとアメリカンホワイトオークのハイブリッド」「アメリカンウィスキーの中古樽」「オロロソ シェリーの中古樽」といった7種類を使用しているそうです。

熟成は通常ラインのレポサドで3−5ヶ月、アネホ12−14ヶ月の熟成を行うそうです。またレポサド・アネホについてはフレンチオーク、ハンガリアンオーク、アメリカンウィスキーの中古樽を使用しているそうです。
参考:ACADEMIA PATRON

デジタルでの蒸留所見学を是非!

パトロンは現在デジタルを活用した製造過程の蒸留所見学ができます。
ぜひ見てみてください。

パトロンのラインナップ

日本正規輸入しているパトロン銘柄

パトロンは現在はバカルディ社がオーナーであり、日本の輸入元もバカルディ・ジャパンになっております。

銘柄名分類熟成クラス度数値段
パトロン シルバー100% Agave Tequilaブランコ40¥4,000
パトロン レポサド100% Agave Tequilaレポサド40¥5,000
パトロン アネホ100% Agave Tequilaアネホ40¥7,000
グランパトロン プラチナ100% Agave Tequilaブランコ40¥29,000
パトロン XOカフェリキュール(コーヒー)35¥2,200
パトロン シトロンジリキュール(オレンジ)35¥2,700
バカルディジャパンの公式ホームページより/値段は2022年2月現在のおおよそのネット通販などの価格/シルバーのみ2022年2月時点で高騰のため以前筆者が購入した際の価格を記載

日本で流通しているその他のパトロン銘柄

またアメリカなどでは上記正規輸入以外にも多くの銘柄を取り揃えており、日本でも並行輸入で入ってきているものも多いため、以下では一部紹介させていただきます。
LOT221は免税専用商品のようで、大変コスパの良いおすすめ商品なので、別の機会にご紹介します。

銘柄名分類熟成度数値段
ロカ パトロン シルバー100% Agave Tequilaブランコ45¥4,500
ロカ パトロン レポサド100% Agave Tequilaレポサド42¥5,500
ロカ パトロン アネホ100% Agave Tequilaアネホ44¥7,000
パトロン Lot221100% Agave Tequilaアネホ40¥5,500
グランパトロン ピエドラ100% Agave Tequilaエクストラアネホ40¥28,000
グランパトロン バーディオス100% Agave Tequilaアネホ40¥46,000
値段は2022年2月現在のおおよそのネット通販などの価格

パトロンの味の特徴・オススメの飲み方

ここではパトロンの中でも正規輸入の定番銘柄であるシルバー、レポサド、アネホをご紹介してまいります。

パトロン シルバー

香り:あまいアガベの香りが主張しつつ、スパイシーな香り、シトラス、ちょっと瓜系の野菜っぽさ、麦わらのような印象です。
甘さはレポサド・アネホに比べると強い主張ではなく、バランスの良さを感じます。
味わい:スパイシーさと甘さがしっかりとある。苦さは弱い印象。
アフターノート:ジューシーなフルーツを感じます。
大変バランスの良い味わいで、個人的には好きな銘柄です。

おすすめの飲み方:ストレート、ソーダ割り、カクテル(マルガリータなど)

おすすめ度:☆☆☆☆ー※

2022年2月現在、パトロンシルバーだけが品薄から高騰しております。以前購入できた並行3,500円・正規4千円台ぐらいに落ち着いたとした場合の評価とご認識ください。以下は2021年上期に購入したときの値段

パトロン レポサド

香り:加熱されたアガベの甘い香りに、バニラ、胡椒系のスパイシーさ、はちみつと若干バターのような印象も受けます。
しっかりと感じる甘い香りが大変に心地よいです。
味わい:しっかりとした甘さがありつつ、辛さはそれなりに来るかなと。苦さは感じるがそこまで強くないです。
アフターノート:シトラスやバニラにバナナのよなニュアンスを感じます。
シルバーとだいぶ印象が変わってくる。前述した様々な樽を組み合わせているので、バランスの良い甘さい香りを楽しめる一本。

おすすめの飲み方:ストレート、ロック、ソーダ割り

おすすめ度:☆☆☆☆ー

パトロン

香り:加熱されたアガベの甘さ、桃、バニラ、はちみつを感じます。芳醇な甘さを存分に楽しめます。
味わい:はちみつのような濃厚な甘さ、スパイシーさはシルバーより減っていると感じます。
アフターノート:はちみつのような濃厚な甘さが感じられ、大変心地が良い。

おすすめの飲み方:ストレート、ロック

おすすめ度:☆☆☆+
大変美味しいのですが、もう一段安いと嬉しいなと思い、他の2銘柄より一段評価を下げました。

定性情報

NOM:1492
蒸留所:Patrón Spirits Mexico, S.A. de C.V.
エリア
 蒸留所:ハリスコ州ロスアルトス地方(アトトニルコ)
 アガベ産地:ハリスコ州ロスアルトス地方
加熱方法:マンポステラ(レンガ釜)
搾汁方法:タオナとローラーミル両方
加水:地下水
発酵槽:木製発酵槽
蒸留回数:2回
蒸留器:銅製単式蒸留機
熟成樽:「フランス産アリエオーク」「フランス産リムーザン オーク」「ボルドーの赤ワイン中古樽」「ハンガリー産オーク」「リムーザンとアメリカンホワイトオークのハイブリッド」「バーボンの中古樽」「オロロソ シェリーの中古樽」
熟成期間:レポサド3−5ヶ月/アネホ12−14ヶ月
度数:40
相場:シルバー3,500円※、レポサド5,000円、アネホ6,500円
※シルバーは2022年2月現在高騰中のため上記より高いケースが多い
おすすめ度:
(上記はTequila match makerと製造元HPなどを参考にして作成)

編集後記

いかがでしたでしょうか。他のパトロン銘柄も以下で特集しておりますので、是非ご覧になってみてください。

テキーラをもっと知りたくなかった方用リンク集

テキーラ自体をもっと知って、楽しく飲みたいという方は、以下リンクをご参考にしてください。。

【筆者のオススメテキーラ】

筆者のテキーラ銘柄別おすすめ
【テキーラの基礎知識】

【テキーラのちょっと詳しい知識】

【その他】
筆者のツイッターアカウントです。オススメ銘柄やテキーラ向けつまみ等、ご紹介します。


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