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シングルエステートで大人気オチョの解説&レビュー

オチョ ★★★★

本サイトはテキーラの魅力を発信するため、未成年者の閲覧を禁止いたします。

本日はシングルエステートで人気のオチョのなかでも個人的に大好きなレポサドを紹介してまいります。

オチョは畑別の原料を使用したシングルエステート

シングルエステートとは

通常のテキーラは原料のアガベを蒸留所近辺のいろいろな畑から集めて作ります。
自社農園で製造しているテキーラも自社農園なだけで、アガベの産地は特定の畑だけを使うということはしません。

一方、シングルエステートとは、畑ごとに収穫したものから加工することを言います。

テキーラだけではなく、蒸留酒で畑別のボトリングは珍しく、ブランデーが一部であるぐらいです。
またブルゴーニュの高級ワインなどでは同じ生産者で、畑別の銘柄を作ることは一般的で、畑別の銘柄でいちばん有名なブランドはロマネ・コンティではないでしょうか(生産者ドメーヌ・ドゥ・ラ・ロマネコンティのロマネ・コンティ畑やリシュブール畑から製造しています)

ドメーヌドラロマネ-コンティワイン
生産者ドメーヌ・デゥ・ラ・ロマネ・コンティの畑別ワイン
Decantor.comより

オチョはシングルエステートを採用

それと同様に、オチョではシングルエステートと呼ばれる、畑別のボトリングを行っております。
畑(ランチョ)の名前が各ボトルに記載されております。
テキーラの原料のアガベは、複数年かけて栽培され収穫するため、畑ごとの特徴が出やすいとも考えられるので、シングルエステートにするのは合理的だと個人的に思います。

畑は全てロスアルトス

畑はハリスコ州の中でも、濃厚な甘さのアガベが育つ、ロスアルトス地方で製造されています。
オチョでは畑を自社HPに記載されておりますので、是非一度見てみてください。

オチョの畑一覧(https://ochotequila.com/us/terroir/より)

テキーラ業界のレジェンド2人がブランドオーナー

テキーラオチョは二人のテキーラ業界の著名人が作っています。
トーマス エステス氏とカルロス カマレナ氏です。

左のエステス氏とカルロス・カマレナ氏は、テキーラオーチョレーベルを設立しました。 彼らはメキシコのロスアルトスデハリスコのリュウゼツラン畑にいました。
https://www.nytimes.com/2021/04/30/dining/tomas-estes-dead.htmlより

世界に二人しかいないテキーラアンバサダー

CNIT(全国テキーラ産業会議所)という生産者の業界団体が公認しているテキーラアンバサダーは世界に二人だけしかいません。その一人がトーマス エステス氏です。
カリフォルニア生まれながら、オランダでCafePacificoというレストランを皮切りに多くのレストランを経営したそうです。その飲食店でまだテキーラがヨーロッパで馴染みがない時代に、テキーラを提供し多くのテキーラファンを作ったそうです。推定400万杯のマルガリータを自身のお店で提供したそうです。2021年にお亡くなりになったそうです。

代々テキーラを作るカマレナ家

創業が1937年からテキーラを作るカマレナ家。タパティオ、エルテソロなどの大人気銘柄を作っているラ アルテナ蒸留所の蒸留責任者がカルロス カマレナ氏がもうひとりのブランドオーナーです。タパティオもエルテソロ(当然オチョも)も、テキーラマッチメーカーという評価サイトでアベレージ85点を超える、大変人気なブランドです。

Tequila and family with Master Distiller Carlos Camarena – The Tequila Tester

オチョの名前の由来と作り方

オチョの由来

8をスペンゴではオチョ読みます。8は何を示すのかというと、以下の要素からだそうです。

オチョのグローバルサイトより翻訳)

  1. 現在のオチョは、カマレナがエステスのために作った8番目のサンプルから作られています。
  2. アガベが収穫されるまでに熟すのに平均8年かかる
  3. 1リットルのオーチョテキーラを作るのに約8キログラムのリュウゼツランが必要です。これは業界平均と比べて非常に高い値です。
  4. アガベが蒸留所に到着してからブランコになるまで8日かかります。
  5. カルロス カマレナには8人の兄弟姉妹がいます。
  6. カマレナ一族はテキーラを生産してから80年になります。
  7. レポサドは8週間8日熟成。

一部、こじつけじゃない??って思うものもありますが、上記からオチョとしたそうです。

その他の特徴

シングルエステートや上記の特徴以外にも、マンポステラ(レンガ釜)での加熱、木製の発酵樽でオープンエアの発酵といった、こだわりポイントが大変多い蒸留所です。

オープンエアの発酵槽(https://ochotequila.com/us/process/より)


個人的に面白いなと思ったのは、蒸留器を3,500リットルのステンレス製で一回目の蒸留、300リットルの銅製蒸留器でゆっくりと蒸留するそうです。2回めの蒸留を低温で実施することで、ヘッドとテールを多く残せるようになるそうです。

銅製蒸留器(https://ochotequila.com/us/process/より)


ヘッドは蒸留時にはじめに出る、テールは最後に出る部分なのですが、通常は多めに捨てるほど良いブランドとされるのですが、香りが強いからゆっくり蒸留して多く残すとは珍しいです。
樽はバーボンの中古樽を使っているため、色やバニラ感は弱めです。

オチョの定番ラインを飲み比べてみた

せっかくシングルエステートのテキーラなので、ブランコ・レポサドで違う畑(ビンテージも)で飲み比べてみました。

ブランコ

まずどちらも共通しているのは香りが加熱したアガベ感、ちょっとスパイシー、シトラス、土っぽさ、ミネラルを感じます。

そんな中、2017のLAS AGUILASは香りが野菜・ナッツなどの印象が強め。
2020CERRO GRANDEのほうがミネラル感強い、柑橘のような爽やかさが更に出ています。
味わいも甘さの種類が違う印象を受けます。

おすすめ度:★★★★

赤いほうが2020年限定デザイン

レポサド

レポサドは共通している味わいが加熱したアガベ、シトラス、薄めのバニラを感じます。
2017LAS AGUILASのほうがスパイス・シトラス・ミントのエッセン強く、2018LAS PRESASのほうが濃厚な花・フルーツっぽい印象を受けました。
味わいは樽熟成で落ち着いているせいか、ブランコのほうが違いを感じやすかったです。

おすすめ度:★★★★

アネホ

一つのビンテージ(2015年LA LATILLA)しか飲めていませんが、加熱したアガベの甘さ、シトラス、土っぽさ、ミネラルはアネホでも感じました。樽感はそこまで強くないですが、バターみたいな濃厚なクリーム感も出てきます。

おすすめ度:★★★★

オススメの飲み方

どの熟成でもストレートがおすすめです!
ちょっと度数が高いという方はソーダ割りが個人的にはおすすめです。
ロックだとアネホならOKかなぁという印象です。レポサド・ブランコは個性がわかりづらくなってしまう印象です。

定性情報

NOM:1474
蒸留所:
エリア
 蒸留所:ハリスコ州ロスアルトス地方(アランダス)
 アガベ産地:ハリスコ州ロスアルトス地方
加熱方法:マンポステラ(レンガ釜)
搾汁方法:ローラーミル
加水:湧き水
発酵槽:松製の発酵槽
蒸留回数:2回
蒸留器:1回目_ステンレス製→2回目_銅製蒸留器
熟成樽:バーボン中古樽
熟成期間:レポサド_8週8日、アネホ
度数:40度
相場:ブランコ・レポサド3,800円、アネホ6,500円(記載時の大体の値段)
おすすめ度:ブランコ・レポサド・アネホ全て☆☆☆☆
(上記はTequila match makerと製造元HPを参考にして作成)

編集後記

オチョは価格帯別のおすすめテキーラでも複数紹介しております。こちらの記事も是非お読みください。

買いたい場合は、、、

いかがでしたでしょうか。
是非、皆様もオチョを飲み比べて畑の個性(テロワール)を感じてください。ボトルが500mlなこともありますが、高い評価のわりに、お手頃なので集めやすいですね。
【2024年5月更新】

 ブランコ 2022 ラ エスタンシア

ブランコ 2021 エル ペドレガル

レポサド 2021 エル ティグレ

レポサド ヴィンテージ 2021 ラ ムラ

アネホ2015年LA LATILLA

シングルカスク(単一樽)アネホ2017年

テキーラをもっと知りたくなかった方用リンク集

テキーラ自体をもっと知って、楽しく飲みたいという方は、以下リンクをご参考にしてください。。

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著者情報

  • 著者名:テキーラダディ
  • 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
  • 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
  • テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。

Twitterはおすすめ銘柄などを発信

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