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テキーラのアネホ(Añejo)って何?おすすめ銘柄も紹介!

アネホ テキーラ知識

本サイトはテキーラの魅力を発信するため、未成年者の閲覧を禁止いたします。

以前の記事で書いておりますが、テキーラは原料でカテゴリー分け(アガベアスル100%テキーラか糖蜜を使ったいわゆるミクスト・テキーラか)を解説しました。同じく、熟成でも熟成期間でクラス分けがされますが、その中でもアネホと呼ばれるクラスについて解説してまいります。

アネホの定義

テキーラの熟成別クラス

テキーラは熟成度合いでクラス分けされており、以下表の5つとなります。

クラス名熟成期間樽容量
ブランコ(Blanco)/プラタ(Plata)2ヶ月未満
ホーベン(Joven)/オロ(Oro)ブランコにレポサド以上をブレンド、もしくはブランコに着色したもの
レポサド(Reposado)2ヶ月以上特になし
アネホ(Añejo)1年以上600リットル以下
エクストラアネホ(Extra Añejo)3年以上600リットル以下

アネホは上記の表の通り1年以上熟成したものがアネホになります。またレポサドは樽の容量に制限がないものの、アネホ・エクストラアネホに関しては600リットル以下の樽という指定があります。
そのため、しっかりとした樽による熟成感を感じられるものとなっております。

我が家のアネホの一部

テキーラに使われる樽の種類

テキーラはアネホと呼称するためには規定上オーク樽の使用が義務付けられております。
オークとは日本では楢(なら)や樫(かし)といった木になります。最近ウィスキーだと水楢という日本の木を使用したウィスキーが多く出ておりますが、オークはワインや蒸留酒の熟成で一般的に使用されるものです。

テキーラで主に使用されるものだと、アメリカ大陸に多く生息するホワイトオークを用いて新しく作ったホワイトオークの新樽、そのホワイトオークから作られて一度バーボンで使用されたバーボンの中古樽が主に使われています。傾向としては、バジェス地方とロスアルトス地方で使用される樽が異なり、バジェス地方はホワイトオークの新樽、ロスアルトス地方はバーボンの中古樽といった傾向です。

他にはフレンチオーク、ハンガリアンオーク、ワインやシェリーにコニャックの中古樽を使用するケースもあります

ボルドーの赤ワイン樽

テキーラのアネホは色が濃いほど美味しい?

アネホは樽の熟成感が出て、色が濃いほど美味しいような気がしますが、決してそのような事はありません。前述の通り、樽は中古樽を使用することも多く、傾向として中古樽のほうが色が薄い傾向にあります。また樽ははじめに使用する際、再度使用する際にチャー・トーストといった手法で内面を焦がすのですが、このときの焼き方で色の出方も変わるため、決して色が濃いほうが美味しいというわけではありません

同じアネホでも全然色が違います。

また当然、テキーラの原料・醸造・蒸留の方法で味が変わるため、色の濃さで味わいは判断できないのです。更にテキーラでは1%未満であれば、製品ごとの色素の差異をなくすためなどを目的として、カラメルなどで着色することも可能となっております。

Charring a Whisky Barrel | Potluck Video
ウィスキーですが樽のチャー方法

アネホの読み方

アネホはスペイン語ではAñejoと記載します。読み方は「A」はそのまま日本語の「ア」で良いのですが、「ñe」は日本語で表記すると「ニェ」といったニュアンスで、「jo」はジョとは読まずに「ホ」という表記がちかしいです。
そのため「アニェホ」と表記するほう、正しいですが、舌を噛みそうなのと日本では一般的にアネホと表記するため、本サイトではアネホと表記しております。
グーグル翻訳で「Añejo」と入れた状態で以下リンクを貼っておりますので、スピーカーマークをオスと「アニェホ」と読んでくれます。

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おすすめのアネホ

以下では価格帯別におすすめのアネホを紹介してまいります。

7,000円以下でおすすめのアネホ4選

Calle23 アネホ

フランス出身のソフィーさんという女性が作っているCalle23。レポサドとは酵母を変えて作っているアネホは優しく、味わい深く大変おすすめの一本です。
2021年にテキーラ道場の主催前田氏が輸入にこぎつけて以来、日本では人気に火が着き始めております。

タパティオ アネホ

エルテソロやオチョという人気ブランドのメキシコ国内向けのブランドとして有名なタパティオです。お値段は大変お安い割に、味わいはしっかりとしている大変おすすめのブランドです。大手通販(楽天・アマゾン)だと買えないことが多いのが難点です。

テキーラムーチョさんだと購入できる可能性が多いです

グランオレンダイン アネホ

通称テキーラ御三家のオレンダインにおける上級ライン。熟成を2年半もしているにも関わらず、値段が5千円以下で買える素晴らしい一本。通常テキーラは2回蒸留所が一般的ですが、3回蒸留している珍しい銘柄でもあります。

エルチャッロ アネホ

アネホにしてはたいへん安く、ロスアルトス側で作られているエルチャッロ。2023年6月現在でも5000円以下で買えます。

7,000円から1万円でおすすめのアネホ4選

Ocho アネホ

通常のテキーラは色々な畑のアガベを混ぜて作りますが、オチョは収穫したアガベを畑ごとに分けてテキーラを作るシングルエステートを採用している珍しい造り手です。前述のタパティオと同じ蒸留所で作っています。
味も大変良く、ファンの多いブランドとなっております。

カサノブレ アネホ

ミュージシャンのカルロス・サンタナが出資していたことでも有名なカサノブレ。こちらは樽をフレンチオークの中でもリムーザンと呼ばれる高級ワインやコニャックで主に使われる樽を使用しております。香りが大変良く、個人的にお気に入りの一本です。

エスポロン アネホ

2020年から日本に上陸した比較的新しいブランドのエスポロンです。
アメリカンホワイトオークの新樽で寝かせたあとに、しっかりと焼いたバーボン樽で使いで熟成させたアネホ。デザインもカッコよくおすすめの一本です。

1万円以上でおすすめのアネホ3選

ドンフリオ 1942

ドンフリオさんが作り出したブランドです。その中でも1942年にテキーラづくりを始めたことが由来となっているこちらの銘柄は、上級ラインの位置づけで、香り・味わいともに上品に仕上がっております。
ボトルデザインも背が高く、かっこよいので一度は家に置きたい銘柄です。

フォルタレサ アネホ

日本でもメジャーなテキーラブランドのサウザですが、現在は創業家は経営に携わっていません。そのサウザ家の五代目が再びテキーラづくりを始めたブランドがフォルタレサです。
パワフルな香り、味わいのブランドで、世界的にも大人気となっております。

今回はアネホの概要、おすすめ銘柄をご紹介いたしましたが、まだまだテキーラは素敵な銘柄や知るとお酒を飲むときにもっと面白くなれる知識がいっぱいあります。
ぜひ以下の当サイトのおすすめ記事をご覧になってみていただき、プレミアムテキーラの世界を楽しんでみてください!

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著者情報

  • 著者名:テキーラダディ
  • 本業:非アルコールの食品系業界のマーケティング部門
  • 資格:日本テキーラ協会認定テキーラマエストロ(100期代)
  • テキーラ関連の経歴:2009年に北海道にあるバーで本格的なテキーラに出会い目覚める。2023年にはハリスコ州内の蒸留所見学を果たす。テキーラ以外にもスコットランドのアイラ島など各地の蒸留所、国内のウィスキー蒸留所、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュ、国内の酒蔵、ブリュワリー、ワイナリーなど全世界のアルコール製造現場を巡る。

Twitterはおすすめ銘柄などを発信

筆者のインスタでは蒸留所の美しい風景などをアップしています。ぜひフォローしてください!

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